15日のこと [会陰ヘルニア]
はじめに…
自分の反省と記録のためにものすごく長い事になってます。
写真も痛々しいです。
手術当日15日---
朝、病院のスタッフの方々が出勤して、
点滴が始まってしまうとしばらく面会できないときいていたので
初めての、家族と離れて自宅以外でのお泊りに
相当不安を感じているであろう社長に、朝一で面会に行きました。
「やっと帰れる~!」とばかり大喜びの社長。
ひとしきり大喜びした後は、いつものように
他の患畜さんの中から好みのタイプを探してキューキュー鼻を鳴らします。
元気です。
おどおどしたりとか、不安そうな様子や不信感などは感ぜられず、
とりあえず安心しました。
この時期は狂犬病予防注射の来院が多く、
次第に混んで来たので、点滴をあまり中断するのも良くないという事で
私が夫に「そろそろ行こうか」と声をかけた、そのセリフを
自分に向けられたものだと思った社長は更に大喜びしてしまい、
「オッケ、オッケ!そろそろ帰ろーー!」と興奮してしまいました。
「ごめんね、違うの。社長は今日もここにお泊りで、しばらくお泊りだよ。」
と話したところ、ちょっとテンション下がり気味ながらもペロペロとキスをしてくれました。
手術前の面会は終了--
※あんまり長くなってしまったので
手術の先生についてなどは中略、下に追記しました。
手術の結果---
社長のヘルニア部は外から見た感じより、かなり重症だったそうです。
ヘルニア部分を取り除き、伸びて薄くなってしまった腸壁を補強するために
三箇所から筋膜を採って移植したそうです。
麻酔から覚めたので会ってあげてください、と手術室に通されました。
私たちが入って声をかけるとだらんとうなだれていた首を
一生懸命もちあげようとして応えようとしてくれました。
獣医師の先生に支えられながら、立ち上がろうともするのですが
生まれたての小鹿のように、足腰が立たず、転びそうになります。
舌も口の横からだらんとたれさがり、とても痛々しい様子でした。
たった今、縫ったばかりの傷跡もとても痛々しく、
私が想像していたよりすごくたくさん切開していました。
手術は2時間半くらいかかりました。
小さな体でこんな大手術によく耐えてくれました。
この写真は手術の翌日に撮ったものなのでしっかり立っています。
社長、本当にありがとう。
病院のスタッフの方々、手術の先生、ご心配してくれた方々、
見守ってくれていたたくさんの人たち、動物たち、
本当にありがとうございました。
一旦帰宅し、手術に入りそうになったら連絡をくれるので
それまでは自宅待機になりました。
「手術に入りそうになったら」というのは
今回はこの病院の先生が手術をするのではなく
専門の先生にお願いするのです。
この専門の先生は、以前は動物病院に勤務されていたのですが
現在ではあちこちの病院や大学で主に手術と講演をされているとのこと。
ほとんど手術であちこちに飛び回っていて
手術依頼や相談の連絡もなかなかとれないほどの多忙な方だというのです。
我が家では即座にこの先生を「さすらいの手術師」と銘々しました。
「インターネットで検索したら、多分、功績などがいろいろと出てくると思いますよ。
とにかくこの世界では有名な方で腕は確かです。」
との病院の先生のお言葉に早速、検索しました。
学会賞を何度もとったりしていて、勤務医時代にすでに
会陰ヘルニアを300症例経験しているとの事
(この頃から既に他病院にも遠征しておられた様子です)。
そして、自称「手術屋」、「流れの外科医」とうたっておられる事も。
フリーの手術師です。ちなみに趣味は触診だそうです…
シャイな方で普段は患畜の飼い主さんに会う事はせず、
さっと来てさっと帰ってしまいます、ともききました。さすらいぽいです。
慎重で、妥協を許さないゆえ、予定時間の1~2時間遅れる事は普通です、
と説明を受けました。
手術日当日になって、予定時間は午後1時と知らされました。
社長の場合もそうですが麻酔前に触診をして、今までの検査記録を見て
だいたいの手術時間を予測されるため、
午前中の患畜さんの見極めが済んでから、おおよその
予定時間を連絡されたのだと思います。
私たちは一旦帰宅し、社長グッズの大掃除と紙ごみ整理(まだある!)。
ちなみに夫は自宅でお仕事。
午後3時にようやく、病院から連絡をもらい、急いで病院に行きました。
麻酔前に社長に会えるかもしれないと淡い期待を抱いていましたが
私たちが着いた時には手術師の先生による触診中で、
終り次第すぐに剃毛、麻酔に入るとの事でした。
社長にとっては麻酔が第一関門で、最悪の場合、
どんどん血圧が下がり、止まってしまう。
もしくは血圧が下がりすぎた時点で麻酔を中止し、手術も延期---
というお話でしたが、麻酔がきいて、血圧も安定、
麻酔は成功したので手術に入ります、とAHTさんが報告してくださいました。
この病院は出入り口が一つしかなく、スタッフの方々も
業者の方々も私たちも同じ出入り口を使います。
いろいろな方々が出たり入ったりしているのですが
そんな人々の中で、今までこの病院では見た事のない、
異様にラフないでたちの男性を発見。
搬入する業者や営業の方はそれなりの格好をしていますし、
待合室にいる私たちにも会釈なり目礼なりして行きます。
その男性はまるで休日の家着スタイルで待合室の人々には目もくれず、
さっと出て行ったり、さっと入って来ては奥へ消えてしまいます。
「あの方に間違いないよ。一言ご挨拶しよう。」
と夫と話し合い、出てきたところで、声をかけさせてもらいました。
手術師の先生はとても感じが良く、穏やかな方で
丁寧にいろいろとお話をしてくださいました。
この疾患はその性質上、6割が再発してしまう事。
その先生の実績では5%が再発してしまっているが(この時点でかなり心強いです)
10年はもたせるように、頑張っている事。
会陰ヘルニアの原因はいくつかあり、腰痛が原因で発症している犬は
再発しやすい、と病院から前もってきいていたのですが
社長の場合は開腹したところ、前立腺が排便の邪魔をしていたので
去勢をする事によって前立腺が序所に小さくなる予定、
再発の可能性は低いでしょう、という事。
しかし絶対無いとは言い切れないし、犬の寿命も延びているので
10年もってもまだたりない、一生もつように手術しますよ、
と言ってくださいました。
私も再発を避けるよう、食生活や排便に充分注意します、と約束しました。
立会いの獣医師の方やAHTの方が都度都度
待合室の私たちに経過を報告してくださるのですが
手術師の先生も出てこられた時には必ず報告をしてくださいました。
自分の反省と記録のためにものすごく長い事になってます。
写真も痛々しいです。
手術当日15日---
朝、病院のスタッフの方々が出勤して、
点滴が始まってしまうとしばらく面会できないときいていたので
初めての、家族と離れて自宅以外でのお泊りに
相当不安を感じているであろう社長に、朝一で面会に行きました。
「やっと帰れる~!」とばかり大喜びの社長。
ひとしきり大喜びした後は、いつものように
他の患畜さんの中から好みのタイプを探してキューキュー鼻を鳴らします。
元気です。
おどおどしたりとか、不安そうな様子や不信感などは感ぜられず、
とりあえず安心しました。
この時期は狂犬病予防注射の来院が多く、
次第に混んで来たので、点滴をあまり中断するのも良くないという事で
私が夫に「そろそろ行こうか」と声をかけた、そのセリフを
自分に向けられたものだと思った社長は更に大喜びしてしまい、
「オッケ、オッケ!そろそろ帰ろーー!」と興奮してしまいました。
「ごめんね、違うの。社長は今日もここにお泊りで、しばらくお泊りだよ。」
と話したところ、ちょっとテンション下がり気味ながらもペロペロとキスをしてくれました。
手術前の面会は終了--
※あんまり長くなってしまったので
手術の先生についてなどは中略、下に追記しました。
手術の結果---
社長のヘルニア部は外から見た感じより、かなり重症だったそうです。
ヘルニア部分を取り除き、伸びて薄くなってしまった腸壁を補強するために
三箇所から筋膜を採って移植したそうです。
麻酔から覚めたので会ってあげてください、と手術室に通されました。
私たちが入って声をかけるとだらんとうなだれていた首を
一生懸命もちあげようとして応えようとしてくれました。
獣医師の先生に支えられながら、立ち上がろうともするのですが
生まれたての小鹿のように、足腰が立たず、転びそうになります。
舌も口の横からだらんとたれさがり、とても痛々しい様子でした。
たった今、縫ったばかりの傷跡もとても痛々しく、
私が想像していたよりすごくたくさん切開していました。
手術は2時間半くらいかかりました。
小さな体でこんな大手術によく耐えてくれました。
この写真は手術の翌日に撮ったものなのでしっかり立っています。
社長、本当にありがとう。
病院のスタッフの方々、手術の先生、ご心配してくれた方々、
見守ってくれていたたくさんの人たち、動物たち、
本当にありがとうございました。
一旦帰宅し、手術に入りそうになったら連絡をくれるので
それまでは自宅待機になりました。
「手術に入りそうになったら」というのは
今回はこの病院の先生が手術をするのではなく
専門の先生にお願いするのです。
この専門の先生は、以前は動物病院に勤務されていたのですが
現在ではあちこちの病院や大学で主に手術と講演をされているとのこと。
ほとんど手術であちこちに飛び回っていて
手術依頼や相談の連絡もなかなかとれないほどの多忙な方だというのです。
我が家では即座にこの先生を「さすらいの手術師」と銘々しました。
「インターネットで検索したら、多分、功績などがいろいろと出てくると思いますよ。
とにかくこの世界では有名な方で腕は確かです。」
との病院の先生のお言葉に早速、検索しました。
学会賞を何度もとったりしていて、勤務医時代にすでに
会陰ヘルニアを300症例経験しているとの事
(この頃から既に他病院にも遠征しておられた様子です)。
そして、自称「手術屋」、「流れの外科医」とうたっておられる事も。
フリーの手術師です。ちなみに趣味は触診だそうです…
シャイな方で普段は患畜の飼い主さんに会う事はせず、
さっと来てさっと帰ってしまいます、ともききました。さすらいぽいです。
慎重で、妥協を許さないゆえ、予定時間の1~2時間遅れる事は普通です、
と説明を受けました。
手術日当日になって、予定時間は午後1時と知らされました。
社長の場合もそうですが麻酔前に触診をして、今までの検査記録を見て
だいたいの手術時間を予測されるため、
午前中の患畜さんの見極めが済んでから、おおよその
予定時間を連絡されたのだと思います。
私たちは一旦帰宅し、社長グッズの大掃除と紙ごみ整理(まだある!)。
ちなみに夫は自宅でお仕事。
午後3時にようやく、病院から連絡をもらい、急いで病院に行きました。
麻酔前に社長に会えるかもしれないと淡い期待を抱いていましたが
私たちが着いた時には手術師の先生による触診中で、
終り次第すぐに剃毛、麻酔に入るとの事でした。
社長にとっては麻酔が第一関門で、最悪の場合、
どんどん血圧が下がり、止まってしまう。
もしくは血圧が下がりすぎた時点で麻酔を中止し、手術も延期---
というお話でしたが、麻酔がきいて、血圧も安定、
麻酔は成功したので手術に入ります、とAHTさんが報告してくださいました。
この病院は出入り口が一つしかなく、スタッフの方々も
業者の方々も私たちも同じ出入り口を使います。
いろいろな方々が出たり入ったりしているのですが
そんな人々の中で、今までこの病院では見た事のない、
異様にラフないでたちの男性を発見。
搬入する業者や営業の方はそれなりの格好をしていますし、
待合室にいる私たちにも会釈なり目礼なりして行きます。
その男性はまるで休日の家着スタイルで待合室の人々には目もくれず、
さっと出て行ったり、さっと入って来ては奥へ消えてしまいます。
「あの方に間違いないよ。一言ご挨拶しよう。」
と夫と話し合い、出てきたところで、声をかけさせてもらいました。
手術師の先生はとても感じが良く、穏やかな方で
丁寧にいろいろとお話をしてくださいました。
この疾患はその性質上、6割が再発してしまう事。
その先生の実績では5%が再発してしまっているが(この時点でかなり心強いです)
10年はもたせるように、頑張っている事。
会陰ヘルニアの原因はいくつかあり、腰痛が原因で発症している犬は
再発しやすい、と病院から前もってきいていたのですが
社長の場合は開腹したところ、前立腺が排便の邪魔をしていたので
去勢をする事によって前立腺が序所に小さくなる予定、
再発の可能性は低いでしょう、という事。
しかし絶対無いとは言い切れないし、犬の寿命も延びているので
10年もってもまだたりない、一生もつように手術しますよ、
と言ってくださいました。
私も再発を避けるよう、食生活や排便に充分注意します、と約束しました。
立会いの獣医師の方やAHTの方が都度都度
待合室の私たちに経過を報告してくださるのですが
手術師の先生も出てこられた時には必ず報告をしてくださいました。
2008-04-16 21:36
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コメント(2)
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まずは無事に手術終了おめでとうございます。
本当によかったね。
そしていい先生に出会えて本当によかったね。
読みながらブラック・ジャックみたいじゃないなんて思ってましたが・・・。
文章力が全くなくて、上手に感想を述べられないのですが、
社長もnanamiさんもダンナさんも、ひとまずお疲れ様でした。
これからもまだしばらくいろいろ大変と思うけど、精神的な疲れが出ませんように。
by いちご (2008-04-16 23:40)
いちごさん、いつもありがとうございます。
落ち着くまでにはまだまだしばらくかかりそうですが
一番大変なのは社長なので、私たちが弱音をはいたり
疲れたりしてられません。エイエイオー!
良い先生を紹介してもらって、本当にラッキーでした。
私も、ブラック・ジャック?と思いました。
顔に縫い目はありませんでしたよ。
ろいろな職業があるものですよね。
マネージャーだかエージェントのような方がいて
待合室の外で分厚いスケジュール帳に
書き込んだり、手術師の方となにか話したりしてました。
謎めいてます。
by nanami (2008-04-17 00:22)